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赤外線バーナーとは?燃焼方法と特性を詳しく解説!

燃焼とは

燃料が空気中の酸素と化合して、二酸化炭素(炭酸ガス)と水になる反応であって、その時に大きな熱エネルギーを出すという現象です。酸化反応という化学反応のことです。

完全燃焼させるためには

燃料を完全燃焼させるためには※理論空気量より多い空気が必要理論空気量と実際の空気量との比を空気比といいます。また空気比により燃焼設備の燃焼状態を知る事が出来る空気比を常に1.0で燃焼するのが高効率ですが実際に1.0を維持し続けるのは困難なために、若干高い数値で燃焼することが多いです。空気比1.0よりも大きな数値だと、空気が過剰に供給されていることになるため排ガス熱損失が増大し、小さいと空気不足による不完全燃焼状態となります。

※理論空気量…ガス燃料1m3を完全燃焼させるのに理論上必要な空気量

燃焼と爆発は違う?

爆発とは非常に速い燃焼によって、急激に膨張しそこで機械力が生じて、周囲の空気を動かし爆発音を発生させることです。同時に物を吹き飛ばします。つまり爆発で破壊するという力が生じます。燃えると同じことではありますが、熱エネルギーがガスの膨張を通じて機械的エネルギーに変わる、これが爆発です。

赤外線バーナー(シュバンクバーナー)とは

赤外線バーナーとは、※放射バーナーの一種であり、別名シュバンクバーナーとも言われ、輻射バーナーの一種です。鋳物製ボディにセラミック製の燃焼プレートを搭載した構成となります。ガスのみで表面燃焼を行い直接加熱が行え、自由な方向で燃焼が可能です。ファンやブロワー、熱交換器等も必要なく簡単に赤外線放射ができます。

※放射バーナー:燃焼により発生した熱を固体に伝え固体を高温にし、固体からの熱放射を利用するバーナーです。
        火炎から固体へ伝熱させる方法は様々であり、その方法によってバーナ構造が決定されます。

赤外線バーナーの燃焼方法

ノズルからのガス噴流によりほぼ理論空気量の空気を吸引しベンチュリースロートで混合させ燃焼させることができます。これを自然吸引型燃焼方式といいます。

赤外線バーナーの波長特性

2.8μmにおいて最高の放射強度を示し、4μmのところにCO2の放射によるピークが現れており、水膜の吸収率を見ると2μm以上の放射が水に吸収されやすいことがわかります。従って乾燥には2μm以上の長波長の赤外線が有効であり赤外線バーナが乾燥に適している事が理解出来ます。

そもそも赤外線って何?

光、電波などと同じ電磁波の一種であり、オレンジ色に見えているのは赤外線バーナーが放出している電磁波の内の僅か一部でもあり、赤外線そのものは目で見ることはできません。放射する赤外線の波長は輻射強度が最も高く、特に水に対する吸収率が高いため、乾燥に最も効果を発揮します。

セラミックプレートとは

セラミック製のプレートであり、1mm程度の炎孔を複数設け表面に凹凸を付けることで放射効率を高め、表面を赤熱させることで温度は800°C~900°Cとなります。サイズは46mm×67mmを1ピースに有り、1ピースあたりの燃焼量は420W(360kcal/h)にあります。

まとめ

本記事では、以下の内容を解説しました。

  • 燃焼や完全燃焼、爆発について
  • 赤外線バーナーの燃焼方法と構造について

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燃焼機部/部門長 大山敬嗣
燃焼機部/部門長 大山敬嗣
入社20年。液化石油ガス設備士など多数の資格を持ち、現場・設計・営業・企画・広報まで幅広く対応する“技術と現場をつなぐコーディネーター”的存在。これまでに、燃焼機器のガス消費量を50%以上削減する独自システム開発や、災害対策用バーナーの製品化など、環境・安全・効率のすべてに向き合った技術革新を多数リード。